中臣氏・大中臣氏考(含:卜部氏)
をテンプレートにして作成
開始行:
中臣氏・大中臣氏考(含:卜部氏)
1)はじめに
代表的古代豪族の一つである「中臣(なかとみ)氏」は、「...
さて、戦後教育を受けた筆者らは中臣氏と言えば「鎌足」以外...
ちなみに、この一族は、律令制度の2官八省の内で格式で言え...
伊勢神宮の祭主家・大宮司、鹿島神宮大宮司、香取神宮大宮司...
文化面での有名人は、鎌倉時代に京都「吉田神社」の関係者で...
中臣氏・大中臣氏の一部及び卜部氏の一部は、公家として奈良...
・禊祓え神事。
2)中臣氏人物列伝
中臣氏は神代からの記事が他の氏族に比し比較的多く残されて...
・天御中主尊(あめのみなかぬし)
①父:なし 母:なし
②別名:天御中主神、天御中主命
③記紀の神様の中の最初の神。妻も子供もない。
・天八下尊(あめのやさがち)
①父:なし 母:なし
②第1世独天神 妻子供なし。先代旧事本紀
・天三下尊(あめのみさがち)
①父:なし 母:なし
②第2世独天神 妻子供なし。別名:天三降尊?
・天合尊(あまあい)
①父:なし 母:なし
②第3世独天神 妻子供なし。 別名:天鏡尊?
・天八百日尊(あめのやおひ)
①父:なし 母:なし
②第4世独天神
・天八十万魂(あめのやそよろだま)
①父:なし 母:なし
②第5世独天神 別名:百日萬魂?
・津速産霊神(つはやむすび)
①父:なし 母:なし
②別名:津速魂 兄:高皇産霊神(高天原)弟:神皇産霊神(出...
③伊弉諾尊・伊弉冉尊と同時代の神?造化の神
・市千魂(いちたま)
①父:津速産霊 母:不明
②子供:興澄魂
③八坂神社祭神。
・興澄魂(ことむすび)
①父:市千魂 母:不明
②子供:天児屋根命 別名:興澄魂霊神・興台産霊子・居々登魂命
妻:許登能麻遅姫(天背男命女)異説:浅加姫(豊受大神女・...
2-1)天児屋根命(あめのこやね)
①父:興澄魂 母:許登能麻遅姫 異説:浅加姫
②妻:天万拷幡比売(天背男命女)異説:武甕槌命女
子供:天押雲命 別名:八意志兼命、天児屋命、天小屋根命、...
③中臣連祖。大鳥連祖?
④記紀神代記事・天照大神が天岩戸に隠れた時岩戸の前で祝詞を...
祝詞の祖神、言霊の神。
・天孫降臨に際して、五伴緒(いつとものお)の一人として天...
⑤枚岡神社・春日大社・吉田神社、大原野神社などの祭神。
⑥記紀には出自は記されていない。上記出自系譜の基は先代旧事...
2-2)天押雲(あめのおしくも)
①父:天児屋根命 母:天万拷幡比売
②子供:天種子命 別名:天押雲根命?
2-3)天種子(あめのたね)
①父:天押雲 母:不明
②子供:宇佐津臣 別名:天多彌伎命 妻:宇佐津姫(宇佐津彦...
③神武東征に従う。この時筑紫国宇佐にいたり、菟狭津媛を妻に...
参考「菟狭津彦」菟狭(豊後国宇佐郡)国造祖。神武東征時菟...
高魂尊の孫(国造本紀)
2-4)宇佐津臣(うさつおみ)
①父:天種子 母:宇佐津姫
②子供:大御気津臣
2-5)大御気津臣(みけつおみ)
①父:宇佐津臣 母:不明
②子供:伊香津臣・建御合・大期弊美(恩地神主家)・水臣
2-6)伊香津臣(いかつおみ)
①父:大御気津臣 母:不明
②子供:梨津臣 ・臣知人命 別名:伊賀津臣命
③近江風土記に記事あり。
④中臣氏は物部伊香色雄の娘婿となり伊香の地を得たとの説あり。
・臣知人
①父:伊香津臣 母:不明
②子供:角弖
③伊香氏の元祖。伊香氏は、近江国伊香郡伊香郷発祥の豪族。6...
848年伊香豊厚の時、伊香宿禰姓を賜姓。伊香具神社社家。...
④伊香具神社の祭神に天種子命が祀られている。
2-7)梨津臣(なしづおみ)
①父:伊香津臣 母:不明 天女?
②子供:神聞勝・建稲穂・建御世狭名
・兄勝(武藏卜部氏・伊豆卜部氏)弟勝(常陸卜部氏) 別...
③近江風土記。
2-8)神聞勝(かむききかつ)
①父:梨津臣 母:不明
②子供:久志宇賀主
③常陸風土記に「10崇神天皇の時、鹿島に留まり祭祀に奉仕云...
鹿島中臣氏の祖となった。
2-9)久志宇賀主(くすうがぬし)
①父:神聞勝 母:不明
②子供:国摩大鹿島
③常陸風土記
2-10)国摩大鹿島(くにうずおおかしま)
①父:久志宇賀主 母:不明
②子供:臣狭山・大楯(鹿島大宮司・春日社家)・相鹿津臣
③常陸風土記
④11垂仁天皇朝神宮鎮座(伊勢神宮)に際しその祭主に任命さ...
倭姫内親王の大神奉祀祭の御道駅使に任じられた。(紀)
⑤記紀記事:垂仁朝に五大夫に任命された。(物部十千根・大伴...
2-11)臣狭山(おみのさやま)
①父:国摩大鹿島 母:不明
②子供:雷大臣・天見通(荒木田氏) 別名:意美佐夜麻
③常陸風土記
④12景行天皇朝常陸国人。
⑤中臣高良比連祖。中臣酒人宿禰祖。
・天見通ー天布多由岐ー伊己呂比ー大阿礼ー波己利ー荒木田最...
「天見通」は、垂仁朝倭姫の時に大神宮禰宜に任じられた。
これ以降禰宜職を世襲。(続紀)
俳諧師祖「荒木田守武」国学者「荒木田久老」もこの流れから...
2-12)雷大臣(いかつおおみ)
①父:臣狭山 母:不明
②子供:大小橋 ・真根子(壱岐卜部氏・津島氏)
・日本大臣(栗原連祖)・弟子 別名:跨耳命・烏賊津使主
妻:百済女性? 武内宿禰妹?
③卜部姓始祖?亀卜に優れ卜部姓を授けられたとも言われている。
④記紀記事:14仲哀天皇・神功皇后時代四大夫(大三輪氏・物...
の一人となる。神功皇后の審神者。
⑤中臣烏賊津使主は、紀記事に19允恭天皇舎人として、衣通郎...
・真根子ー御見足尼ー太田彦ー酒人ー神奴子ー卜部忍見ーーー...
松尾大社社家(月読社)乙等。
・真根子
①父:雷大臣 母:武内宿禰妹?
②子供:御見足尼・神八子宿禰・油支子直
③神功皇后の時代に父に従い百済に渡り帰りに壱岐島に留まり占...
・忍見(おしみ)
①父:神奴子 母:紀大磐女
②子供:太富
③23顕宗天皇3年(487年)紀大磐が三韓経営失敗。この後...
④この時期が秦氏渡来の時期と一致しており、月読神・壱岐氏・...
2-13)大小橋(おおこはし)
①父:雷大臣 母:不明
②子供:阿麻毘舎卿
③16仁徳天皇朝の人?
2-14)阿麻毘舎卿(あまひさ)
①父:大小橋 母:不明
②子供:阿毘古 阿毘古との間に「音穂命」なる人物がいる系...
③21雄略天皇・19允恭天皇朝の人?
2-15)阿毘古
①父:阿麻毘舎 母:不明
②子供:真人
③中臣連始祖とする説あり。
2-16)真人
①父:阿毘古 母:不明
②子供:鎌子
③大連?
2-17)中臣鎌子()
①父:真人 母:不明
②子供:黒田・勝海、 別名:賀麻・鎌
③中臣姓初代説。
④大夫
⑤欽明13年記事:百済聖明王より仏像献上したとき、天皇より...
難波の堀江に仏像を捨てた。
⑥尊卑分脈には鎌子あるが、中臣系図にはない。
・中臣勝海(?-587)
①父:鎌子(真人説あり) 母:不明
②子供:若子
③585年30敏達天皇朝に国内に疫病が蔓延した。この原因は...
その後崇仏派の巻き返しが成功し、587年31用明天皇崩御...
④大連? 30 敏達・31用明朝大夫。
⑤尊卑分脈・中臣系図にはいない。
2-18)黒田()
①父:鎌子(真人説あり) 母:不明
②妻:塩屋牟漏連都夫羅古娘 子供:常磐・阿礼波
③大連?26継体天皇朝の人。未だ中臣連姓ではなかった。?
・磐余()
①父:黒田 母:不明
②子供:忍立
③30敏達朝物部守屋、大三輪逆らとともに排仏をした。
・稗田阿札()
①父:忍立 母:不明
②古事記編纂者。40天武天皇舎人。その記憶力は抜群で帝紀・...
③稗田氏は猿女君の末裔の姓である。何故中臣氏の彼がそうなっ...
歴史上謎の人物。出自不明。男か女かも不明。実在性も不明と...
④売太神社祭神。稗田神社祭神。
2-19)常磐()
①父:黒田 母:塩屋牟漏連都夫羅古娘
②子供:可多能祐 妻:物部尋来津橘首女那古娘(松尾社家系...
③29欽明天皇朝の人物。中臣氏延喜本系帳では中臣連姓初代と...
卜部の姓を改めて中臣姓としたともある。
④大連?
2-20)中臣可多能祐(かたのすけ)()
①父:常磐 母:物部尋来津橘首女那古娘
②子供:国子・糠手子・御食子 別名:方子 妻:狭井麿古...
妻:山部歌子連女那爾毛古娘(伊予来目部播磨国司山部小楯孫...
③大連
・御食子(?-?)
①父:可多能祐 母:山部歌子連女那爾毛古娘
②妻:大伴智仙媛 子供:鎌足(614-669)・久多・垂目...
長男、一門。
③628年33推古天皇崩御。皇位継承問題発生。蘇我蝦夷側に...
山背大兄皇子派の境部摩理勢の説得の役目。
④小徳冠前事奏官兼祭官。33推古・34舒明朝に仕えた。伊勢...
・鎌足(614-669)ーーー省略
・久多
・垂目
・島麿()
①父:垂目 母:不明
②子供:人足・名代
・名代(?-745)
①父:島麿 母:不明
②子供:伊賀麿(この流れから春日神社社家)多数。
③遣唐副使。僧玄昉も一緒。従四位下、神祇伯。
・人足()
45聖武天皇朝の人、従四位下、祭主、神祇伯。
・糠手子()
①父:可多能祐 母:狭井麿古連女米頭羅古娘
②妻:阿閇神田臣女 3男、子供:金・許米 三門。
③35皇極天皇朝の人
・許米()
①父:糠手子 母:阿閇神田臣女
②子供:大嶋 安達(大嶋子説もある)別名:渠毎
③653年遣唐使記事に子供「安達」が記載。
・大嶋(?-693)
①父:許米 母:不明
②子供:馬養
③40天武・41持統朝の人。天武14年頃藤原姓を名乗る。
④681年川島皇子らと帝紀校訂事業に参画。日本書紀編纂の前...
690年神祇伯として41持統天皇の即位式で祝詞奏上。
⑤中納言。祭主。神祇伯。
⑥草壁皇子を弔う粟原寺建立。
・中臣金(?-672)
①父:糠手子 母:化手麻呂古女真依子娘
②子供:
③671年38天智朝右大臣(太政大臣:大友皇子、左大臣:蘇...
④壬申の乱で敗れ、処刑。子供らも流罪。何故彼だけ処刑された...
2-21)国子()
①父:可多能祐 母:山辺歌子連女
②子供:国足 別名:国 二門。
③33推古朝の将軍。34舒明天皇にも仕えた。前事奏官兼祭官
④623年新羅征討の時、境部雄摩侶とともに大将軍として数万...
⑤大連
2-22)国足()
①父:国子 母:不明
②子供:意美麿
③7世紀中頃の官人。
④神祇祭祀の任。大錦上・奏官。祭主。
⑤大和国添下郡法光寺(中臣寺)創建。
2-23)中臣意美麿(651?-711)
①父:国足 母:不明
②妻:阿伎良<多治比嶋 斗売娘<藤原鎌足 中臣東子 ...
子供:大中臣清麿・東人・泰麿・広見・安比等・長人、豊足、...
③正四位上、中納言兼神祇官。
④当初中臣鎌足の婿養子となり藤原朝臣姓を名乗った。(鎌足の...
⑤686年大津皇子事件に連座。その後赦免。
⑥699年鋳銭司長官
⑦708年不比等の推薦を得て正四位上中納言。神祇伯。
・東人()
①父:意美麿 母:斗売娘
②子供:伊度麿・宅守・宮主 、国守、古麿 清麿の兄。
③733年従四位下。祭主・神祇伯・刑部卿
2-24)大中臣清麿(702-788)
①父:大中臣意美麿 母:多治比阿伎良(斗売娘説もある)
②妻:多治比古奈禰(子姉?)
子供:宿奈麿、老人、今麿、子老、継麿、諸魚
③七男。大伴家持と従兄弟?
④762年参議、神祇伯。
⑤768年中納言
⑥769年大中臣朝臣を賜姓。 大中臣氏元祖。 大神宮祭主、...
⑦770年大納言 49光仁天皇からも信任された。
⑧771年右大臣。772年正二位。50桓武天皇即位後781...
・子老(?-789)
①父:清麿 母:
②次男、子供:安遊麿、弟守。 次男。
③781年参議、正四位下、神祇伯 、宮内卿、祭主。
④延暦3年藤原種継らとともに山背国乙訓郡長岡村を相した。
・諸魚(743-797)
①父:清麿 母:多治比子姉
②四男、子供:治摩・智治麿・百子(51平城天皇妃)
③790年参議、正四位上神祇伯。
造長岡宮使。松尾神社・乙訓神社への勅使となった。山背守。
④卜部氏祖とも言われている。
・智治麿
・卜部平麿()
①父:智治麿? 母:不明
②子供:豊宗
③亀卜の術に優れていた。卜部姓に戻った。吉田氏の祖。
④伊豆卜部氏出身説あり。
・淵魚(774-850)
①父:継麿 母:不明
②子供:美濃雄・安子(53淳和天皇妃)
③815-842年伊勢大神宮祭主。(祭主に関する文献上初見)
・宿奈麿
・諸人
・豊雄(?-870)
2-25)今麿()
①父:大中臣清麿 母:不明
②子供:常磐
③この流れが大中臣嫡流となる。この流れから堂上大中臣氏へと...
④従五位下。
・常麿
・有本(?-894)
・頼基(?-958)
①父:輔道 母:不明
②子供:能宣
③大中臣氏歌人祖。 36歌仙の一人。
④従四位下。神祇大伯。祭主。
・能宣(921-991)
①父:頼基 母:不明
②子供:輔親
③歌人、36歌仙の一人。
④正四位下神祇大副、祭主。
⑤951年梨壺の五人に選ばれ、「後撰和歌集」撰集。
・輔親(?-1038)
①父:能宣 母:藤原清兼女
②子供:伊勢大輔
③平安中期歌人。
④正三位神祇伯。祭主。
・宣理
・輔隆
・伊勢大輔(?ー1062)
①父:輔親 母:不明
②夫:高階成能、子供:康資王、筑前乳母、兼俊
③歌人。66一条天皇中宮藤原彰子に仕えた。和泉式部、紫式部...
④72白河天皇の傅育。
・卜部兼方(?-?)
①父:兼文 母:不明
②子供:兼彦
③鎌倉中期の神祇官人。神道家、神祇権大副。平野神社社務。
④平野神社系卜部に伝わる家説をまとめ「釈日本紀」を著し、吉...
⑤この後平野系卜部氏は衰え吉田系卜部氏が主流となる。吉田家...
・吉田兼好(1283-1350?)
①父:兼顕 母:不明
②本名:卜部兼好。
③父は吉田神社の神職、平麿流卜部氏5代吉田神社流卜部兼親流...
④後宇多院の北面武士。出家して、兼好を名乗った。
⑤「徒然草」(1330年頃完成?)の作者。
・吉田兼倶(1435-1511)
①父:吉田兼名 母:不明
②子供:兼致・兼永・宣賢
③吉田神道創始者。唯一神道。密教の加持祈祷の形式を取り入れ...
④神祇大副。吉田神社嫡流。
⑤息子「兼永」を平野神社に養子に出し、吉田神社が平野神社を...
・清原宣賢(1475-1550)
①父:吉田兼倶 母:不明
②子供:良雄・等貴・妙佐・宣賢女
③清原宗賢の養子となる。
④戦国時代随一の学者。
⑤宣賢娘は12代将軍足利義晴の側室となり続いて三淵晴員の妻...
(20古代天皇家概論Ⅱ・舎人親王系図参照)
3)中臣氏関係系図
中臣氏・大中臣氏・卜部氏関係は不可分の関係にあるので、一...
但し藤原氏は除外する。
・中臣氏・大中臣氏概略系図
姓氏類別大観を参考とした筆者創作系図である。
・一般神代系図Ⅰ
尊卑分脈・古代豪族収覧など公知系図組み合わせ、筆者創作系...
・一般神代系図Ⅱ
尊卑分脈・古代豪族系図収覧など参考、筆者創作系図。
・(参考)秀真伝準拠系図
・中臣氏・大中臣氏詳細系図
尊卑分脈系図などを参考にした筆者創作系図。
5)中臣氏・大中臣氏系図解説及び論考
「つれづれなるままに、日暮らし硯に向かいて、心に映りゆく...
誰もが知っている書き出しで始まる「徒然草」は、「吉田兼...
古代豪族中臣氏といえば、大化の改新で蘇我氏を滅ぼし、藤...
ではそれ以外で中臣氏と言えば何が思い出せるであろうか。筆...
ところがこの神さんがどのような神であったのかは知らなかっ...
一般神代系図Ⅰ、一般神代系図Ⅱ、及び参考として「秀真(ほつ...
上記一般系図Ⅰ及びⅡは、多くの点でよく似ているが、細部では...
本稿では、天児屋根に注目して、直接関係のない神々について...
他の多くの神々の系図は2者で色々変化しているが、天児屋根...
ところが、現在では専門の学者からは全く評価されていない「...
このホツマ伝なる物は、現在でも根強い支持者がアマチュア古...
筆者は参考資料として、このホツマ伝も用いて論考を試みたい。
今日では古代史を考える時、神代を考慮するべきという考え...
しかし、記紀及び先代旧事本紀などに記された神話・系図の類...
筆者みたいなアマチュアは、古代へのロマンを求める意味でも...
伊弉諾尊・伊弉冉尊は別にして、天照大神はじめ、天神系の神...
例えば天児屋根を中臣氏の祖神とし、その活躍記事を記紀に記...
出雲系の地祇系の神々と征服者達の天神系の神々とを一緒にす...
いずれにせよ余り細かいことを詮索しても意味のないことであ...
ところで、春日神社・枚岡神社など藤原氏関係の神社の祭神は...
元々は枚岡神社に天児屋根命と比売命とが祀られてあり、鹿島...
これを奈良時代に藤原氏の氏神として春日神社を創建した時、...
さてここで、枚岡神社こそ中臣氏の本拠地(東大阪市出雲井町...
古来中臣氏は鹿島神宮・香取神宮とは非常に密な関係があるこ...
いや藤原氏の祖である鎌足は実は「中臣御食子」の実の子供で...
武甕槌神 ・経津主神ともに記紀神話に登場する軍神である。し...
藤原氏がわざわざ春日4神を祀る背景にはそれなりの深い理由...
中臣氏の原点的な氏神は枚岡神社(河内国一ノ宮)であり、祭...
天種子には記紀記事が残されている。神武東征の時、神武と...
宇佐八幡宮の祭神の一人に「比売大神」と言われる女神がおら...
宇佐家伝承を本に記した宇佐公康著「古伝が語る古代史」によ...
宇佐氏の出自に関して市杵島姫が関係していると見れる。
となると中臣氏にも市杵島姫が関与していることになる。
さて話を月読命に戻そう。一般的には月読命は、実に蔭の薄い...
山背国葛野郡に最初に入った豪族は、中臣氏系壱岐卜部氏・...
これをこのまま信じたならば、(古い)壱岐卜部氏≧秦氏≧賀茂...
ちなみに山背国に入って来た「卜部忍見」なる人物は中臣氏系...
中臣氏は元々は卜部姓であったとの説、中臣氏と卜部氏は全く...
話を月読命に再び戻そう。記紀記事・系図では月読命と中臣・...
父方の祖神が天児屋根命、母方の祖神が月読命ということにな...
松尾大社の祭神に何故「市杵島姫」が祀られてあるのか、月読...
松尾神社は元来月読社とは無関係であったとされている。市杵...
余談であるが、愛媛県伊予市にある伊予神社の祭神が月読尊で...
さて中臣氏の名の由来は何処にあるのであろうか。
古来神と人との間をとりもつ云々という説が定説化されている...
ところで中臣氏はどの段階で正式に中臣姓になったのであろう...
①元は連姓ではなく、臣姓で中臣(なかつおみ)であった。
②列伝(2-14)阿麻毘舎卿の時からである。
③(2-15)阿毘古の時に中臣連姓を賜った。
④(2-17)鎌子(賀麻)の時、欽明天皇朝に中臣姓を賜った。
⑤(2-19)常磐(欽明朝の人物)が中臣連姓初代(中臣氏延...
(参考)卜部姓は(2-12)雷大臣の時(仲哀天皇・神功皇...
筆者は取り敢えずは無難に⑤位に 考えて話を進めたい。
記紀記事、風土記記事に従えば、人物列伝・中臣氏概略系図の...
さてここで人物列伝に帰って見ると、2-8)神聞勝は10崇...
2-10)大鹿島は11垂仁朝の人物で五大夫という朝廷内の...
さらに2-12)雷大臣は14仲哀・神功皇后時代に四大夫の...
一般的に祭祀氏族と呼ばれるのは、国家(天皇家)の祭祀を行...
29欽明・30敏達朝に蘇我氏と物部氏が仏教を日本の持ち込...
さて、人物列伝で奇妙なことに気づくであろう。2-17)鎌...
実はこの辺りの系図はかなり混乱しているのである。勝海が無...
ここで上記太田 亮が面白い系譜を提案している。
実は「勝海」のところで、旧来の中臣氏は滅び、新たな中臣氏...
専門家の間でこの説が現在認められているかは疑問であるが、...
黒田の子「磐余」の孫として「稗田阿礼」が記されてある系図...
中臣氏系図はここまでが難しい。単純なようで複雑怪奇で込...
①中臣氏は全体として非常に古い歴史を有した氏族である。
②元祖天皇家とは非常に近しい関係にあったことは窺える。
③祖神とされる「天児屋根命」は、どこかの段階で氏族統合の象...
④中臣氏として纏まった血族氏族の系図形態になっているが、実...
⑤中臣氏は、神に仕える、神を祀る類の仕事をしており比較的に...
⑥26継体天皇以降は、かなりはっきりしてきたのであろうが、...
⑦松尾大社に残されている系図が現在一番信頼性が高いようだ。
⑧極論すれば「可多能祐」以前は、中臣氏は、古くから続いた氏...
⑨葛城氏・物部氏・大伴氏・蘇我氏等とは何かしら異なる系図で...
⑩大中臣清麿(702-788)と10崇神天皇時代の人物とさ...
これを天皇家系図と対比してみるとその違いがはっきりする。...
異常な引き延ばしがされており、人物の架上が著しい。と考え...
天照大神ーーー崇神天皇15代
天児屋根ーーー神聞勝8代
7代約150年位の差である。
筆者は現在の諸情報の中では中臣氏系図の方が、現実味を感じ...
意味が無いと言えばそうかも知れない。
⑪もっとクールな考え。「中臣意美麿」以降、日本全体の神社を...
天皇家が他の豪族とは全く異なる天孫から出たものであり、犯...
これが見事に効を奏して、以後伊勢神宮の祭主、大宮司を世襲...
その原点的証拠がこの系図である。現在の人がこれを信用する...
この中臣氏像をはじめ、日本神話・建国神話・元祖天皇家系譜...
色々創作・推定辻褄合わせ的なことが行われていることは事実...
説には、古代豪族を色々調査した範囲では、疑問がある。
歴史は勝者によって創られる。敗者の歴史は消滅する。これも...
それを検証するのが歴史家の役目の一つと思う。
日本書紀が完成した720年は、44元正天皇の時である。こ...
40天武天皇が日本書紀を編纂するよう詔したのは680年頃...
古事記に既に日本神話・建国神話・万世一系の天皇家系図・神...
この原典はさらに33推古天皇・聖徳太子時代には出来ていた...
日本書紀に史実と異なる記述があるとすれば、その根っこは、...
中臣氏が歴史上でうっすら見えてくるのは、26継体天皇以降...
各豪族の系図の類は筆者はそのような割り切りをしている。そ...
中臣氏は、中臣鎌足の出現により歴史上に急浮上してくる感...
父御食子は、可多能祐の長男で中臣一門とされた。その長男が...
可多能祐の次男国子は二門と言われ、孫「意美麿」は鎌足の娘...
可多能祐の三男「糠手子」は三門とされ、子供「金」は37斉...
二門が主流となるので二門のその後について若干述べておく。
意美麿・清麿・子老・諸魚など参議以上の人物が続出する。天...
清麿の子供子老・諸魚は50桓武天皇の長岡京遷都に際し著し...
ここで中臣氏・大中臣氏が関与した神祇官・神祇伯・祭主につ...
神祇官は、天津神である天神、国津神である地祇の双方の祭祀...
祭主は、伊勢神宮にのみおかれた神職で、都に住んでおり、伊...
大中臣清麿以降中臣氏・大中臣氏から大臣は出ていない。嫡流...
徒然草で有名な「吉田兼好」もこの流れである。
吉田神道で有名な吉田兼倶の子供に戦国時代一の学者と言われ...
「細川ガラシャ夫人」の舅である。ここまで中臣氏の血脈が続...
大中臣氏の嫡流は伊勢神宮の祭主家として、江戸末期まで続き...
神社関係者社家の主の多くは、堂上公家にもなった。 但し政治...
6)まとめ(筆者主張)
①中臣氏は「天児屋根命」を統一祖神とする幾つかの氏族の習合...
月読尊・ 武甕槌神 ・経津主神・伊香津神命などの異なった祖...
②「天児屋根命」なる神は、どこかの時点で統一の象徴として創...
中臣氏が鎌足の出現前までは、二流の古代豪族であったことは...
11垂仁天皇の時の五大夫就任、神功皇后時代の四大夫就任に...
それを支えたのが、中臣氏(及び忌部氏)であったとする直接...
不明である。
④国家的規模・レベルで日本の神社を管理する体制が進む過程で...
一方藤原氏は、記紀に記されたこの中臣氏系図を利用し、天皇...
日本の統治体制が確立した8世紀以降、藤原氏と中臣氏は政治...
⑤「天児屋根命」から始まる中臣氏系図は天照大神から始まる天...
記紀では、天児屋根命は出児不明の神である。その他の多くの...
⑥秀真伝の系図は、神社に祀られている神々の「いわれ」の何か...
しかし、これをまともに信じる専門家はいないので注意がいる。
⑧中臣氏の主流の根本本拠地がよく分からない。近畿地方では河...
⑨山背国葛野郡に5世紀から6世紀にかけて最初に入った豪族は...
古墳などの発掘調査の結果に期待したい。
秦氏は朝鮮半島から直接葛野郡に渡来してきたのか?それも壱...
⑩現在から見れば色々疑問はあるが、少なくとも記紀編纂時以降...
⑪「日本古代史を意図的に歪め、日本神話・建国神話・万世一系...
終了行:
中臣氏・大中臣氏考(含:卜部氏)
1)はじめに
代表的古代豪族の一つである「中臣(なかとみ)氏」は、「...
さて、戦後教育を受けた筆者らは中臣氏と言えば「鎌足」以外...
ちなみに、この一族は、律令制度の2官八省の内で格式で言え...
伊勢神宮の祭主家・大宮司、鹿島神宮大宮司、香取神宮大宮司...
文化面での有名人は、鎌倉時代に京都「吉田神社」の関係者で...
中臣氏・大中臣氏の一部及び卜部氏の一部は、公家として奈良...
・禊祓え神事。
2)中臣氏人物列伝
中臣氏は神代からの記事が他の氏族に比し比較的多く残されて...
・天御中主尊(あめのみなかぬし)
①父:なし 母:なし
②別名:天御中主神、天御中主命
③記紀の神様の中の最初の神。妻も子供もない。
・天八下尊(あめのやさがち)
①父:なし 母:なし
②第1世独天神 妻子供なし。先代旧事本紀
・天三下尊(あめのみさがち)
①父:なし 母:なし
②第2世独天神 妻子供なし。別名:天三降尊?
・天合尊(あまあい)
①父:なし 母:なし
②第3世独天神 妻子供なし。 別名:天鏡尊?
・天八百日尊(あめのやおひ)
①父:なし 母:なし
②第4世独天神
・天八十万魂(あめのやそよろだま)
①父:なし 母:なし
②第5世独天神 別名:百日萬魂?
・津速産霊神(つはやむすび)
①父:なし 母:なし
②別名:津速魂 兄:高皇産霊神(高天原)弟:神皇産霊神(出...
③伊弉諾尊・伊弉冉尊と同時代の神?造化の神
・市千魂(いちたま)
①父:津速産霊 母:不明
②子供:興澄魂
③八坂神社祭神。
・興澄魂(ことむすび)
①父:市千魂 母:不明
②子供:天児屋根命 別名:興澄魂霊神・興台産霊子・居々登魂命
妻:許登能麻遅姫(天背男命女)異説:浅加姫(豊受大神女・...
2-1)天児屋根命(あめのこやね)
①父:興澄魂 母:許登能麻遅姫 異説:浅加姫
②妻:天万拷幡比売(天背男命女)異説:武甕槌命女
子供:天押雲命 別名:八意志兼命、天児屋命、天小屋根命、...
③中臣連祖。大鳥連祖?
④記紀神代記事・天照大神が天岩戸に隠れた時岩戸の前で祝詞を...
祝詞の祖神、言霊の神。
・天孫降臨に際して、五伴緒(いつとものお)の一人として天...
⑤枚岡神社・春日大社・吉田神社、大原野神社などの祭神。
⑥記紀には出自は記されていない。上記出自系譜の基は先代旧事...
2-2)天押雲(あめのおしくも)
①父:天児屋根命 母:天万拷幡比売
②子供:天種子命 別名:天押雲根命?
2-3)天種子(あめのたね)
①父:天押雲 母:不明
②子供:宇佐津臣 別名:天多彌伎命 妻:宇佐津姫(宇佐津彦...
③神武東征に従う。この時筑紫国宇佐にいたり、菟狭津媛を妻に...
参考「菟狭津彦」菟狭(豊後国宇佐郡)国造祖。神武東征時菟...
高魂尊の孫(国造本紀)
2-4)宇佐津臣(うさつおみ)
①父:天種子 母:宇佐津姫
②子供:大御気津臣
2-5)大御気津臣(みけつおみ)
①父:宇佐津臣 母:不明
②子供:伊香津臣・建御合・大期弊美(恩地神主家)・水臣
2-6)伊香津臣(いかつおみ)
①父:大御気津臣 母:不明
②子供:梨津臣 ・臣知人命 別名:伊賀津臣命
③近江風土記に記事あり。
④中臣氏は物部伊香色雄の娘婿となり伊香の地を得たとの説あり。
・臣知人
①父:伊香津臣 母:不明
②子供:角弖
③伊香氏の元祖。伊香氏は、近江国伊香郡伊香郷発祥の豪族。6...
848年伊香豊厚の時、伊香宿禰姓を賜姓。伊香具神社社家。...
④伊香具神社の祭神に天種子命が祀られている。
2-7)梨津臣(なしづおみ)
①父:伊香津臣 母:不明 天女?
②子供:神聞勝・建稲穂・建御世狭名
・兄勝(武藏卜部氏・伊豆卜部氏)弟勝(常陸卜部氏) 別...
③近江風土記。
2-8)神聞勝(かむききかつ)
①父:梨津臣 母:不明
②子供:久志宇賀主
③常陸風土記に「10崇神天皇の時、鹿島に留まり祭祀に奉仕云...
鹿島中臣氏の祖となった。
2-9)久志宇賀主(くすうがぬし)
①父:神聞勝 母:不明
②子供:国摩大鹿島
③常陸風土記
2-10)国摩大鹿島(くにうずおおかしま)
①父:久志宇賀主 母:不明
②子供:臣狭山・大楯(鹿島大宮司・春日社家)・相鹿津臣
③常陸風土記
④11垂仁天皇朝神宮鎮座(伊勢神宮)に際しその祭主に任命さ...
倭姫内親王の大神奉祀祭の御道駅使に任じられた。(紀)
⑤記紀記事:垂仁朝に五大夫に任命された。(物部十千根・大伴...
2-11)臣狭山(おみのさやま)
①父:国摩大鹿島 母:不明
②子供:雷大臣・天見通(荒木田氏) 別名:意美佐夜麻
③常陸風土記
④12景行天皇朝常陸国人。
⑤中臣高良比連祖。中臣酒人宿禰祖。
・天見通ー天布多由岐ー伊己呂比ー大阿礼ー波己利ー荒木田最...
「天見通」は、垂仁朝倭姫の時に大神宮禰宜に任じられた。
これ以降禰宜職を世襲。(続紀)
俳諧師祖「荒木田守武」国学者「荒木田久老」もこの流れから...
2-12)雷大臣(いかつおおみ)
①父:臣狭山 母:不明
②子供:大小橋 ・真根子(壱岐卜部氏・津島氏)
・日本大臣(栗原連祖)・弟子 別名:跨耳命・烏賊津使主
妻:百済女性? 武内宿禰妹?
③卜部姓始祖?亀卜に優れ卜部姓を授けられたとも言われている。
④記紀記事:14仲哀天皇・神功皇后時代四大夫(大三輪氏・物...
の一人となる。神功皇后の審神者。
⑤中臣烏賊津使主は、紀記事に19允恭天皇舎人として、衣通郎...
・真根子ー御見足尼ー太田彦ー酒人ー神奴子ー卜部忍見ーーー...
松尾大社社家(月読社)乙等。
・真根子
①父:雷大臣 母:武内宿禰妹?
②子供:御見足尼・神八子宿禰・油支子直
③神功皇后の時代に父に従い百済に渡り帰りに壱岐島に留まり占...
・忍見(おしみ)
①父:神奴子 母:紀大磐女
②子供:太富
③23顕宗天皇3年(487年)紀大磐が三韓経営失敗。この後...
④この時期が秦氏渡来の時期と一致しており、月読神・壱岐氏・...
2-13)大小橋(おおこはし)
①父:雷大臣 母:不明
②子供:阿麻毘舎卿
③16仁徳天皇朝の人?
2-14)阿麻毘舎卿(あまひさ)
①父:大小橋 母:不明
②子供:阿毘古 阿毘古との間に「音穂命」なる人物がいる系...
③21雄略天皇・19允恭天皇朝の人?
2-15)阿毘古
①父:阿麻毘舎 母:不明
②子供:真人
③中臣連始祖とする説あり。
2-16)真人
①父:阿毘古 母:不明
②子供:鎌子
③大連?
2-17)中臣鎌子()
①父:真人 母:不明
②子供:黒田・勝海、 別名:賀麻・鎌
③中臣姓初代説。
④大夫
⑤欽明13年記事:百済聖明王より仏像献上したとき、天皇より...
難波の堀江に仏像を捨てた。
⑥尊卑分脈には鎌子あるが、中臣系図にはない。
・中臣勝海(?-587)
①父:鎌子(真人説あり) 母:不明
②子供:若子
③585年30敏達天皇朝に国内に疫病が蔓延した。この原因は...
その後崇仏派の巻き返しが成功し、587年31用明天皇崩御...
④大連? 30 敏達・31用明朝大夫。
⑤尊卑分脈・中臣系図にはいない。
2-18)黒田()
①父:鎌子(真人説あり) 母:不明
②妻:塩屋牟漏連都夫羅古娘 子供:常磐・阿礼波
③大連?26継体天皇朝の人。未だ中臣連姓ではなかった。?
・磐余()
①父:黒田 母:不明
②子供:忍立
③30敏達朝物部守屋、大三輪逆らとともに排仏をした。
・稗田阿札()
①父:忍立 母:不明
②古事記編纂者。40天武天皇舎人。その記憶力は抜群で帝紀・...
③稗田氏は猿女君の末裔の姓である。何故中臣氏の彼がそうなっ...
歴史上謎の人物。出自不明。男か女かも不明。実在性も不明と...
④売太神社祭神。稗田神社祭神。
2-19)常磐()
①父:黒田 母:塩屋牟漏連都夫羅古娘
②子供:可多能祐 妻:物部尋来津橘首女那古娘(松尾社家系...
③29欽明天皇朝の人物。中臣氏延喜本系帳では中臣連姓初代と...
卜部の姓を改めて中臣姓としたともある。
④大連?
2-20)中臣可多能祐(かたのすけ)()
①父:常磐 母:物部尋来津橘首女那古娘
②子供:国子・糠手子・御食子 別名:方子 妻:狭井麿古...
妻:山部歌子連女那爾毛古娘(伊予来目部播磨国司山部小楯孫...
③大連
・御食子(?-?)
①父:可多能祐 母:山部歌子連女那爾毛古娘
②妻:大伴智仙媛 子供:鎌足(614-669)・久多・垂目...
長男、一門。
③628年33推古天皇崩御。皇位継承問題発生。蘇我蝦夷側に...
山背大兄皇子派の境部摩理勢の説得の役目。
④小徳冠前事奏官兼祭官。33推古・34舒明朝に仕えた。伊勢...
・鎌足(614-669)ーーー省略
・久多
・垂目
・島麿()
①父:垂目 母:不明
②子供:人足・名代
・名代(?-745)
①父:島麿 母:不明
②子供:伊賀麿(この流れから春日神社社家)多数。
③遣唐副使。僧玄昉も一緒。従四位下、神祇伯。
・人足()
45聖武天皇朝の人、従四位下、祭主、神祇伯。
・糠手子()
①父:可多能祐 母:狭井麿古連女米頭羅古娘
②妻:阿閇神田臣女 3男、子供:金・許米 三門。
③35皇極天皇朝の人
・許米()
①父:糠手子 母:阿閇神田臣女
②子供:大嶋 安達(大嶋子説もある)別名:渠毎
③653年遣唐使記事に子供「安達」が記載。
・大嶋(?-693)
①父:許米 母:不明
②子供:馬養
③40天武・41持統朝の人。天武14年頃藤原姓を名乗る。
④681年川島皇子らと帝紀校訂事業に参画。日本書紀編纂の前...
690年神祇伯として41持統天皇の即位式で祝詞奏上。
⑤中納言。祭主。神祇伯。
⑥草壁皇子を弔う粟原寺建立。
・中臣金(?-672)
①父:糠手子 母:化手麻呂古女真依子娘
②子供:
③671年38天智朝右大臣(太政大臣:大友皇子、左大臣:蘇...
④壬申の乱で敗れ、処刑。子供らも流罪。何故彼だけ処刑された...
2-21)国子()
①父:可多能祐 母:山辺歌子連女
②子供:国足 別名:国 二門。
③33推古朝の将軍。34舒明天皇にも仕えた。前事奏官兼祭官
④623年新羅征討の時、境部雄摩侶とともに大将軍として数万...
⑤大連
2-22)国足()
①父:国子 母:不明
②子供:意美麿
③7世紀中頃の官人。
④神祇祭祀の任。大錦上・奏官。祭主。
⑤大和国添下郡法光寺(中臣寺)創建。
2-23)中臣意美麿(651?-711)
①父:国足 母:不明
②妻:阿伎良<多治比嶋 斗売娘<藤原鎌足 中臣東子 ...
子供:大中臣清麿・東人・泰麿・広見・安比等・長人、豊足、...
③正四位上、中納言兼神祇官。
④当初中臣鎌足の婿養子となり藤原朝臣姓を名乗った。(鎌足の...
⑤686年大津皇子事件に連座。その後赦免。
⑥699年鋳銭司長官
⑦708年不比等の推薦を得て正四位上中納言。神祇伯。
・東人()
①父:意美麿 母:斗売娘
②子供:伊度麿・宅守・宮主 、国守、古麿 清麿の兄。
③733年従四位下。祭主・神祇伯・刑部卿
2-24)大中臣清麿(702-788)
①父:大中臣意美麿 母:多治比阿伎良(斗売娘説もある)
②妻:多治比古奈禰(子姉?)
子供:宿奈麿、老人、今麿、子老、継麿、諸魚
③七男。大伴家持と従兄弟?
④762年参議、神祇伯。
⑤768年中納言
⑥769年大中臣朝臣を賜姓。 大中臣氏元祖。 大神宮祭主、...
⑦770年大納言 49光仁天皇からも信任された。
⑧771年右大臣。772年正二位。50桓武天皇即位後781...
・子老(?-789)
①父:清麿 母:
②次男、子供:安遊麿、弟守。 次男。
③781年参議、正四位下、神祇伯 、宮内卿、祭主。
④延暦3年藤原種継らとともに山背国乙訓郡長岡村を相した。
・諸魚(743-797)
①父:清麿 母:多治比子姉
②四男、子供:治摩・智治麿・百子(51平城天皇妃)
③790年参議、正四位上神祇伯。
造長岡宮使。松尾神社・乙訓神社への勅使となった。山背守。
④卜部氏祖とも言われている。
・智治麿
・卜部平麿()
①父:智治麿? 母:不明
②子供:豊宗
③亀卜の術に優れていた。卜部姓に戻った。吉田氏の祖。
④伊豆卜部氏出身説あり。
・淵魚(774-850)
①父:継麿 母:不明
②子供:美濃雄・安子(53淳和天皇妃)
③815-842年伊勢大神宮祭主。(祭主に関する文献上初見)
・宿奈麿
・諸人
・豊雄(?-870)
2-25)今麿()
①父:大中臣清麿 母:不明
②子供:常磐
③この流れが大中臣嫡流となる。この流れから堂上大中臣氏へと...
④従五位下。
・常麿
・有本(?-894)
・頼基(?-958)
①父:輔道 母:不明
②子供:能宣
③大中臣氏歌人祖。 36歌仙の一人。
④従四位下。神祇大伯。祭主。
・能宣(921-991)
①父:頼基 母:不明
②子供:輔親
③歌人、36歌仙の一人。
④正四位下神祇大副、祭主。
⑤951年梨壺の五人に選ばれ、「後撰和歌集」撰集。
・輔親(?-1038)
①父:能宣 母:藤原清兼女
②子供:伊勢大輔
③平安中期歌人。
④正三位神祇伯。祭主。
・宣理
・輔隆
・伊勢大輔(?ー1062)
①父:輔親 母:不明
②夫:高階成能、子供:康資王、筑前乳母、兼俊
③歌人。66一条天皇中宮藤原彰子に仕えた。和泉式部、紫式部...
④72白河天皇の傅育。
・卜部兼方(?-?)
①父:兼文 母:不明
②子供:兼彦
③鎌倉中期の神祇官人。神道家、神祇権大副。平野神社社務。
④平野神社系卜部に伝わる家説をまとめ「釈日本紀」を著し、吉...
⑤この後平野系卜部氏は衰え吉田系卜部氏が主流となる。吉田家...
・吉田兼好(1283-1350?)
①父:兼顕 母:不明
②本名:卜部兼好。
③父は吉田神社の神職、平麿流卜部氏5代吉田神社流卜部兼親流...
④後宇多院の北面武士。出家して、兼好を名乗った。
⑤「徒然草」(1330年頃完成?)の作者。
・吉田兼倶(1435-1511)
①父:吉田兼名 母:不明
②子供:兼致・兼永・宣賢
③吉田神道創始者。唯一神道。密教の加持祈祷の形式を取り入れ...
④神祇大副。吉田神社嫡流。
⑤息子「兼永」を平野神社に養子に出し、吉田神社が平野神社を...
・清原宣賢(1475-1550)
①父:吉田兼倶 母:不明
②子供:良雄・等貴・妙佐・宣賢女
③清原宗賢の養子となる。
④戦国時代随一の学者。
⑤宣賢娘は12代将軍足利義晴の側室となり続いて三淵晴員の妻...
(20古代天皇家概論Ⅱ・舎人親王系図参照)
3)中臣氏関係系図
中臣氏・大中臣氏・卜部氏関係は不可分の関係にあるので、一...
但し藤原氏は除外する。
・中臣氏・大中臣氏概略系図
姓氏類別大観を参考とした筆者創作系図である。
・一般神代系図Ⅰ
尊卑分脈・古代豪族収覧など公知系図組み合わせ、筆者創作系...
・一般神代系図Ⅱ
尊卑分脈・古代豪族系図収覧など参考、筆者創作系図。
・(参考)秀真伝準拠系図
・中臣氏・大中臣氏詳細系図
尊卑分脈系図などを参考にした筆者創作系図。
5)中臣氏・大中臣氏系図解説及び論考
「つれづれなるままに、日暮らし硯に向かいて、心に映りゆく...
誰もが知っている書き出しで始まる「徒然草」は、「吉田兼...
古代豪族中臣氏といえば、大化の改新で蘇我氏を滅ぼし、藤...
ではそれ以外で中臣氏と言えば何が思い出せるであろうか。筆...
ところがこの神さんがどのような神であったのかは知らなかっ...
一般神代系図Ⅰ、一般神代系図Ⅱ、及び参考として「秀真(ほつ...
上記一般系図Ⅰ及びⅡは、多くの点でよく似ているが、細部では...
本稿では、天児屋根に注目して、直接関係のない神々について...
他の多くの神々の系図は2者で色々変化しているが、天児屋根...
ところが、現在では専門の学者からは全く評価されていない「...
このホツマ伝なる物は、現在でも根強い支持者がアマチュア古...
筆者は参考資料として、このホツマ伝も用いて論考を試みたい。
今日では古代史を考える時、神代を考慮するべきという考え...
しかし、記紀及び先代旧事本紀などに記された神話・系図の類...
筆者みたいなアマチュアは、古代へのロマンを求める意味でも...
伊弉諾尊・伊弉冉尊は別にして、天照大神はじめ、天神系の神...
例えば天児屋根を中臣氏の祖神とし、その活躍記事を記紀に記...
出雲系の地祇系の神々と征服者達の天神系の神々とを一緒にす...
いずれにせよ余り細かいことを詮索しても意味のないことであ...
ところで、春日神社・枚岡神社など藤原氏関係の神社の祭神は...
元々は枚岡神社に天児屋根命と比売命とが祀られてあり、鹿島...
これを奈良時代に藤原氏の氏神として春日神社を創建した時、...
さてここで、枚岡神社こそ中臣氏の本拠地(東大阪市出雲井町...
古来中臣氏は鹿島神宮・香取神宮とは非常に密な関係があるこ...
いや藤原氏の祖である鎌足は実は「中臣御食子」の実の子供で...
武甕槌神 ・経津主神ともに記紀神話に登場する軍神である。し...
藤原氏がわざわざ春日4神を祀る背景にはそれなりの深い理由...
中臣氏の原点的な氏神は枚岡神社(河内国一ノ宮)であり、祭...
天種子には記紀記事が残されている。神武東征の時、神武と...
宇佐八幡宮の祭神の一人に「比売大神」と言われる女神がおら...
宇佐家伝承を本に記した宇佐公康著「古伝が語る古代史」によ...
宇佐氏の出自に関して市杵島姫が関係していると見れる。
となると中臣氏にも市杵島姫が関与していることになる。
さて話を月読命に戻そう。一般的には月読命は、実に蔭の薄い...
山背国葛野郡に最初に入った豪族は、中臣氏系壱岐卜部氏・...
これをこのまま信じたならば、(古い)壱岐卜部氏≧秦氏≧賀茂...
ちなみに山背国に入って来た「卜部忍見」なる人物は中臣氏系...
中臣氏は元々は卜部姓であったとの説、中臣氏と卜部氏は全く...
話を月読命に再び戻そう。記紀記事・系図では月読命と中臣・...
父方の祖神が天児屋根命、母方の祖神が月読命ということにな...
松尾大社の祭神に何故「市杵島姫」が祀られてあるのか、月読...
松尾神社は元来月読社とは無関係であったとされている。市杵...
余談であるが、愛媛県伊予市にある伊予神社の祭神が月読尊で...
さて中臣氏の名の由来は何処にあるのであろうか。
古来神と人との間をとりもつ云々という説が定説化されている...
ところで中臣氏はどの段階で正式に中臣姓になったのであろう...
①元は連姓ではなく、臣姓で中臣(なかつおみ)であった。
②列伝(2-14)阿麻毘舎卿の時からである。
③(2-15)阿毘古の時に中臣連姓を賜った。
④(2-17)鎌子(賀麻)の時、欽明天皇朝に中臣姓を賜った。
⑤(2-19)常磐(欽明朝の人物)が中臣連姓初代(中臣氏延...
(参考)卜部姓は(2-12)雷大臣の時(仲哀天皇・神功皇...
筆者は取り敢えずは無難に⑤位に 考えて話を進めたい。
記紀記事、風土記記事に従えば、人物列伝・中臣氏概略系図の...
さてここで人物列伝に帰って見ると、2-8)神聞勝は10崇...
2-10)大鹿島は11垂仁朝の人物で五大夫という朝廷内の...
さらに2-12)雷大臣は14仲哀・神功皇后時代に四大夫の...
一般的に祭祀氏族と呼ばれるのは、国家(天皇家)の祭祀を行...
29欽明・30敏達朝に蘇我氏と物部氏が仏教を日本の持ち込...
さて、人物列伝で奇妙なことに気づくであろう。2-17)鎌...
実はこの辺りの系図はかなり混乱しているのである。勝海が無...
ここで上記太田 亮が面白い系譜を提案している。
実は「勝海」のところで、旧来の中臣氏は滅び、新たな中臣氏...
専門家の間でこの説が現在認められているかは疑問であるが、...
黒田の子「磐余」の孫として「稗田阿礼」が記されてある系図...
中臣氏系図はここまでが難しい。単純なようで複雑怪奇で込...
①中臣氏は全体として非常に古い歴史を有した氏族である。
②元祖天皇家とは非常に近しい関係にあったことは窺える。
③祖神とされる「天児屋根命」は、どこかの段階で氏族統合の象...
④中臣氏として纏まった血族氏族の系図形態になっているが、実...
⑤中臣氏は、神に仕える、神を祀る類の仕事をしており比較的に...
⑥26継体天皇以降は、かなりはっきりしてきたのであろうが、...
⑦松尾大社に残されている系図が現在一番信頼性が高いようだ。
⑧極論すれば「可多能祐」以前は、中臣氏は、古くから続いた氏...
⑨葛城氏・物部氏・大伴氏・蘇我氏等とは何かしら異なる系図で...
⑩大中臣清麿(702-788)と10崇神天皇時代の人物とさ...
これを天皇家系図と対比してみるとその違いがはっきりする。...
異常な引き延ばしがされており、人物の架上が著しい。と考え...
天照大神ーーー崇神天皇15代
天児屋根ーーー神聞勝8代
7代約150年位の差である。
筆者は現在の諸情報の中では中臣氏系図の方が、現実味を感じ...
意味が無いと言えばそうかも知れない。
⑪もっとクールな考え。「中臣意美麿」以降、日本全体の神社を...
天皇家が他の豪族とは全く異なる天孫から出たものであり、犯...
これが見事に効を奏して、以後伊勢神宮の祭主、大宮司を世襲...
その原点的証拠がこの系図である。現在の人がこれを信用する...
この中臣氏像をはじめ、日本神話・建国神話・元祖天皇家系譜...
色々創作・推定辻褄合わせ的なことが行われていることは事実...
説には、古代豪族を色々調査した範囲では、疑問がある。
歴史は勝者によって創られる。敗者の歴史は消滅する。これも...
それを検証するのが歴史家の役目の一つと思う。
日本書紀が完成した720年は、44元正天皇の時である。こ...
40天武天皇が日本書紀を編纂するよう詔したのは680年頃...
古事記に既に日本神話・建国神話・万世一系の天皇家系図・神...
この原典はさらに33推古天皇・聖徳太子時代には出来ていた...
日本書紀に史実と異なる記述があるとすれば、その根っこは、...
中臣氏が歴史上でうっすら見えてくるのは、26継体天皇以降...
各豪族の系図の類は筆者はそのような割り切りをしている。そ...
中臣氏は、中臣鎌足の出現により歴史上に急浮上してくる感...
父御食子は、可多能祐の長男で中臣一門とされた。その長男が...
可多能祐の次男国子は二門と言われ、孫「意美麿」は鎌足の娘...
可多能祐の三男「糠手子」は三門とされ、子供「金」は37斉...
二門が主流となるので二門のその後について若干述べておく。
意美麿・清麿・子老・諸魚など参議以上の人物が続出する。天...
清麿の子供子老・諸魚は50桓武天皇の長岡京遷都に際し著し...
ここで中臣氏・大中臣氏が関与した神祇官・神祇伯・祭主につ...
神祇官は、天津神である天神、国津神である地祇の双方の祭祀...
祭主は、伊勢神宮にのみおかれた神職で、都に住んでおり、伊...
大中臣清麿以降中臣氏・大中臣氏から大臣は出ていない。嫡流...
徒然草で有名な「吉田兼好」もこの流れである。
吉田神道で有名な吉田兼倶の子供に戦国時代一の学者と言われ...
「細川ガラシャ夫人」の舅である。ここまで中臣氏の血脈が続...
大中臣氏の嫡流は伊勢神宮の祭主家として、江戸末期まで続き...
神社関係者社家の主の多くは、堂上公家にもなった。 但し政治...
6)まとめ(筆者主張)
①中臣氏は「天児屋根命」を統一祖神とする幾つかの氏族の習合...
月読尊・ 武甕槌神 ・経津主神・伊香津神命などの異なった祖...
②「天児屋根命」なる神は、どこかの時点で統一の象徴として創...
中臣氏が鎌足の出現前までは、二流の古代豪族であったことは...
11垂仁天皇の時の五大夫就任、神功皇后時代の四大夫就任に...
それを支えたのが、中臣氏(及び忌部氏)であったとする直接...
不明である。
④国家的規模・レベルで日本の神社を管理する体制が進む過程で...
一方藤原氏は、記紀に記されたこの中臣氏系図を利用し、天皇...
日本の統治体制が確立した8世紀以降、藤原氏と中臣氏は政治...
⑤「天児屋根命」から始まる中臣氏系図は天照大神から始まる天...
記紀では、天児屋根命は出児不明の神である。その他の多くの...
⑥秀真伝の系図は、神社に祀られている神々の「いわれ」の何か...
しかし、これをまともに信じる専門家はいないので注意がいる。
⑧中臣氏の主流の根本本拠地がよく分からない。近畿地方では河...
⑨山背国葛野郡に5世紀から6世紀にかけて最初に入った豪族は...
古墳などの発掘調査の結果に期待したい。
秦氏は朝鮮半島から直接葛野郡に渡来してきたのか?それも壱...
⑩現在から見れば色々疑問はあるが、少なくとも記紀編纂時以降...
⑪「日本古代史を意図的に歪め、日本神話・建国神話・万世一系...
ページ名: