古事記 中-1
をテンプレートにして作成
開始行:
#menu(menu_古事記)
古事記 中の卷
一、神武天皇
東征
――日向から發して大和にはいろうとして失敗することを語る。...
カムヤマトイハレ彦の命(神武天皇)、兄君のイツセの命と...
速吸の門
その國から上つておいでになる時に、龜の甲に乘つて釣をし...
イツセの命
その國から上つておいでになる時に、難波の灣を經て河内の...
熊野から大和へ
――神話の要素の多い部分で、神話の成立過程も窺われる。――
カムヤマトイハレ彦の命は、その土地から※(「廴+囘」、第4...
ここにまた高木の神の御命令でお教えになるには、「天の神...
久米歌
――幾首かの久米歌に結びついている物語である。――
この時に宇陀にエウカシ・オトウカシという二人があります...
宇陀の高臺でシギの網を張る。
わたしが待つているシギは懸からないで
思いも寄らないタカが懸かつた。
古妻が食物を乞うたら
ソバノキの實のように少しばかりを削つてやれ。
新しい妻が食物を乞うたら
イチサカキの實のように澤山に削つてやれ。
ええやつつけるぞ。ああよい氣味だ。
そのオトウカシは宇陀の水取等の祖先です。
次に、忍坂の大室においでになつた時に、尾のある穴居の人...
忍坂の大きな土室に
大勢の人が入り込んだ。
よしや大勢の人がはいつていても
威勢のよい久米の人々が
瘤大刀の石大刀でもつて
やつつけてしまうぞ。
威勢のよい久米の人々が
瘤大刀の石大刀でもつて
そら今撃つがよいぞ。
かように歌つて、刀を拔いて一時に打ち殺してしまいました。
その後、ナガスネ彦をお撃ちになろうとした時に、お歌いに...
威勢のよい久米の人々の
アワの畑には臭いニラが一本生えている。
その根のもとに、その芽をくつつけて
やつつけてしまうぞ。
また、
威勢のよい久米の人々の
垣本に植えたサンシヨウ、
口がひりひりして恨みを忘れかねる。
やつつけてしまうぞ。
また、
神風の吹く伊勢の海の
大きな石に這い※(「廴+囘」、第4水準2-12-11)つている
細螺のように這い※(「廴+囘」、第4水準2-12-11)つて
やつつけてしまうぞ。
また、エシキ、オトシキをお撃ちになりました時に、御軍の...
楯を竝べて射る、そのイナサの山の
樹の間から行き見守つて
戰爭をすると腹が減つた。
島にいる鵜を養う人々よ
すぐ助けに來てください。
最後にトミのナガスネ彦をお撃ちになりました。時にニギハ...
神の御子
――英雄や佳人などを、神が通つて生ませた子だとすることは、...
はじめ日向の國においでになつた時に、阿多の小椅の君の妹...
ある時七人の孃子が大和のタカサジ野で遊んでいる時に、こ...
大和の國のタカサジ野を
七人行く孃子たち、
その中の誰をお召しになります。
このイスケヨリ姫は、その時に孃子たちの前に立つておりま...
まあまあ一番先に立つている娘を妻にしましようよ。
ここにオホクメの命が、天皇の仰せをそのイスケヨリ姫に傳...
天地間の千人勝りの勇士だというに、どうして目に黥をしてい...
と歌いましたから、オホクメの命が答えて歌うには、
お孃さんにすぐに逢おうと思つて目に黥をしております。
と歌いました。かくてその孃子は「お仕え申しあげましよう」...
そのイスケヨリ姫のお家はサヰ河のほとりにありました。こ...
アシ原のアシの繁つた小屋に
スゲの蓆を清らかに敷いて、
二人で寢たことだつたね。
かくしてお生まれになつた御子は、ヒコヤヰの命・カムヤヰ...
タギシミミの命の變
――自分の家の祖先は、天皇の兄に當るのだが、なぜ臣下となつ...
天皇がお隱れになつてから、その庶兄のタギシミミの命が、...
サヰ河の方から雲が立ち起つて、
畝傍山の樹の葉が騷いでいる。
風が吹き出しますよ。
畝傍山は晝は雲が動き、
夕暮になれば風が吹き出そうとして
樹の葉が騷いでいる。
そこで御子たちがお聞きになつて、驚いてタギシミミを殺そ...
かくてカムヤヰミミの命が弟のタケヌナカハミミの命に國を...
二、綏靖天皇以後八代
綏靖天皇
――以下八代は、帝紀の部分だけで、本辭を含んでいない。この...
カムヌナカハミミの命(綏靖天皇)、大和の國の葛城の高岡...
安寧天皇
シキツ彦タマデミの命(安寧天皇)、大和の片鹽の浮穴の宮...
懿徳天皇
オホヤマト彦スキトモの命(懿徳天皇)、大和の輕の境岡の...
孝昭天皇
ミマツ彦カヱシネの命(孝昭天皇)、大和の葛城の掖上の宮...
孝安天皇
オホヤマトタラシ彦クニオシビトの命(孝安天皇)、大和の...
孝靈天皇
オホヤマトネコ彦フトニの命(孝靈天皇)、大和の黒田の廬...
そこでオホヤマトネコ彦クニクルの命は天下をお治めなさい...
孝元天皇
――タケシウチの宿禰の諸子をあげているのは豪族の祖先だから...
オホヤマトネコ彦クニクルの命(孝元天皇)、大和の輕の堺...
開化天皇
ワカヤマトネコ彦オホビビの命(開化天皇)、大和の春日の...
三、崇神天皇
后妃と皇子女
――帝紀の前半と見られる部分である。――
イマキイリ彦イニヱの命(崇神天皇)、大和の師木の水垣の...
この天皇は、木の國の造のアラカハトベの女のトホツアユメ...
美和の大物主
――三輪山説話として神婚説話の典型的な一つで神氏、鴨氏等の...
この天皇の御世に、流行病が盛んに起つて、人民がほとんど...
このオホタタネコを神の子と知つた次第は、上に述べたイク...
將軍の派遣
――いわゆる四道將軍の派遣の物語。但しヒコイマスの王を、日...
またこの御世に大彦の命をば越の道に遣し、その子のタケヌ...
御眞木入日子さまは、
御自分の命を人知れず殺そうと、
背後の入口から行き違い
前の入口から行き違い
窺いているのも知らないで、
御眞木入日子さまは。
と歌いました。そこで大彦の命が怪しいことを言うと思つて、...
さて山城のワカラ河に行きました時に、果してタケハニヤス...
かくて大彦の命は前の命令通りに越の國にまいりました。こ...
四、垂仁天皇
后妃と皇子女
イクメイリ彦イサチの命(垂仁天皇)、大和の師木の玉垣の...
その中でオホタラシ彦オシロワケの命は、天下をお治めなさ...
サホ彦の叛亂
――サホ彦は天皇を弑殺しようとした叛逆者であるが、その子孫...
この天皇、サホ姫を皇后になさいました時に、サホ姫の命の...
そこで天皇は「わたしはあぶなく欺かれるところだつた」と...
この時にその皇后は姙娠しておいでになり、またお愛し遊ば...
また天皇がその皇后に仰せられるには、「すべて子の名は母...
ホムチワケの御子
――種々の要素の結合している物語であるが、出雲の神のたたり...
かくてその御子をお連れ申し上げて遊ぶ有樣は、尾張の相津...
そこで天皇が御心配遊ばされてお寢みになつている時に、御...
かくて出雲の國においでになつて、出雲の大神を拜み終つて...
そこでその御子が一夜ヒナガ姫と結婚なさいました。その時...
丹波の四女王
――丹波地方に傳わつた説話が取りあげられたものであろう。――
天皇はまたその皇后サホ姫の申し上げたままに、ミチノウシ...
時じくの香の木の實
――タヂマモリの子孫の家に傳えられた説話。――
また天皇、三宅の連等の祖先のタヂマモリを常世の國に遣し...
またその皇后ヒバス姫の命の時に、石棺作りをお定めになり...
終了行:
#menu(menu_古事記)
古事記 中の卷
一、神武天皇
東征
――日向から發して大和にはいろうとして失敗することを語る。...
カムヤマトイハレ彦の命(神武天皇)、兄君のイツセの命と...
速吸の門
その國から上つておいでになる時に、龜の甲に乘つて釣をし...
イツセの命
その國から上つておいでになる時に、難波の灣を經て河内の...
熊野から大和へ
――神話の要素の多い部分で、神話の成立過程も窺われる。――
カムヤマトイハレ彦の命は、その土地から※(「廴+囘」、第4...
ここにまた高木の神の御命令でお教えになるには、「天の神...
久米歌
――幾首かの久米歌に結びついている物語である。――
この時に宇陀にエウカシ・オトウカシという二人があります...
宇陀の高臺でシギの網を張る。
わたしが待つているシギは懸からないで
思いも寄らないタカが懸かつた。
古妻が食物を乞うたら
ソバノキの實のように少しばかりを削つてやれ。
新しい妻が食物を乞うたら
イチサカキの實のように澤山に削つてやれ。
ええやつつけるぞ。ああよい氣味だ。
そのオトウカシは宇陀の水取等の祖先です。
次に、忍坂の大室においでになつた時に、尾のある穴居の人...
忍坂の大きな土室に
大勢の人が入り込んだ。
よしや大勢の人がはいつていても
威勢のよい久米の人々が
瘤大刀の石大刀でもつて
やつつけてしまうぞ。
威勢のよい久米の人々が
瘤大刀の石大刀でもつて
そら今撃つがよいぞ。
かように歌つて、刀を拔いて一時に打ち殺してしまいました。
その後、ナガスネ彦をお撃ちになろうとした時に、お歌いに...
威勢のよい久米の人々の
アワの畑には臭いニラが一本生えている。
その根のもとに、その芽をくつつけて
やつつけてしまうぞ。
また、
威勢のよい久米の人々の
垣本に植えたサンシヨウ、
口がひりひりして恨みを忘れかねる。
やつつけてしまうぞ。
また、
神風の吹く伊勢の海の
大きな石に這い※(「廴+囘」、第4水準2-12-11)つている
細螺のように這い※(「廴+囘」、第4水準2-12-11)つて
やつつけてしまうぞ。
また、エシキ、オトシキをお撃ちになりました時に、御軍の...
楯を竝べて射る、そのイナサの山の
樹の間から行き見守つて
戰爭をすると腹が減つた。
島にいる鵜を養う人々よ
すぐ助けに來てください。
最後にトミのナガスネ彦をお撃ちになりました。時にニギハ...
神の御子
――英雄や佳人などを、神が通つて生ませた子だとすることは、...
はじめ日向の國においでになつた時に、阿多の小椅の君の妹...
ある時七人の孃子が大和のタカサジ野で遊んでいる時に、こ...
大和の國のタカサジ野を
七人行く孃子たち、
その中の誰をお召しになります。
このイスケヨリ姫は、その時に孃子たちの前に立つておりま...
まあまあ一番先に立つている娘を妻にしましようよ。
ここにオホクメの命が、天皇の仰せをそのイスケヨリ姫に傳...
天地間の千人勝りの勇士だというに、どうして目に黥をしてい...
と歌いましたから、オホクメの命が答えて歌うには、
お孃さんにすぐに逢おうと思つて目に黥をしております。
と歌いました。かくてその孃子は「お仕え申しあげましよう」...
そのイスケヨリ姫のお家はサヰ河のほとりにありました。こ...
アシ原のアシの繁つた小屋に
スゲの蓆を清らかに敷いて、
二人で寢たことだつたね。
かくしてお生まれになつた御子は、ヒコヤヰの命・カムヤヰ...
タギシミミの命の變
――自分の家の祖先は、天皇の兄に當るのだが、なぜ臣下となつ...
天皇がお隱れになつてから、その庶兄のタギシミミの命が、...
サヰ河の方から雲が立ち起つて、
畝傍山の樹の葉が騷いでいる。
風が吹き出しますよ。
畝傍山は晝は雲が動き、
夕暮になれば風が吹き出そうとして
樹の葉が騷いでいる。
そこで御子たちがお聞きになつて、驚いてタギシミミを殺そ...
かくてカムヤヰミミの命が弟のタケヌナカハミミの命に國を...
二、綏靖天皇以後八代
綏靖天皇
――以下八代は、帝紀の部分だけで、本辭を含んでいない。この...
カムヌナカハミミの命(綏靖天皇)、大和の國の葛城の高岡...
安寧天皇
シキツ彦タマデミの命(安寧天皇)、大和の片鹽の浮穴の宮...
懿徳天皇
オホヤマト彦スキトモの命(懿徳天皇)、大和の輕の境岡の...
孝昭天皇
ミマツ彦カヱシネの命(孝昭天皇)、大和の葛城の掖上の宮...
孝安天皇
オホヤマトタラシ彦クニオシビトの命(孝安天皇)、大和の...
孝靈天皇
オホヤマトネコ彦フトニの命(孝靈天皇)、大和の黒田の廬...
そこでオホヤマトネコ彦クニクルの命は天下をお治めなさい...
孝元天皇
――タケシウチの宿禰の諸子をあげているのは豪族の祖先だから...
オホヤマトネコ彦クニクルの命(孝元天皇)、大和の輕の堺...
開化天皇
ワカヤマトネコ彦オホビビの命(開化天皇)、大和の春日の...
三、崇神天皇
后妃と皇子女
――帝紀の前半と見られる部分である。――
イマキイリ彦イニヱの命(崇神天皇)、大和の師木の水垣の...
この天皇は、木の國の造のアラカハトベの女のトホツアユメ...
美和の大物主
――三輪山説話として神婚説話の典型的な一つで神氏、鴨氏等の...
この天皇の御世に、流行病が盛んに起つて、人民がほとんど...
このオホタタネコを神の子と知つた次第は、上に述べたイク...
將軍の派遣
――いわゆる四道將軍の派遣の物語。但しヒコイマスの王を、日...
またこの御世に大彦の命をば越の道に遣し、その子のタケヌ...
御眞木入日子さまは、
御自分の命を人知れず殺そうと、
背後の入口から行き違い
前の入口から行き違い
窺いているのも知らないで、
御眞木入日子さまは。
と歌いました。そこで大彦の命が怪しいことを言うと思つて、...
さて山城のワカラ河に行きました時に、果してタケハニヤス...
かくて大彦の命は前の命令通りに越の國にまいりました。こ...
四、垂仁天皇
后妃と皇子女
イクメイリ彦イサチの命(垂仁天皇)、大和の師木の玉垣の...
その中でオホタラシ彦オシロワケの命は、天下をお治めなさ...
サホ彦の叛亂
――サホ彦は天皇を弑殺しようとした叛逆者であるが、その子孫...
この天皇、サホ姫を皇后になさいました時に、サホ姫の命の...
そこで天皇は「わたしはあぶなく欺かれるところだつた」と...
この時にその皇后は姙娠しておいでになり、またお愛し遊ば...
また天皇がその皇后に仰せられるには、「すべて子の名は母...
ホムチワケの御子
――種々の要素の結合している物語であるが、出雲の神のたたり...
かくてその御子をお連れ申し上げて遊ぶ有樣は、尾張の相津...
そこで天皇が御心配遊ばされてお寢みになつている時に、御...
かくて出雲の國においでになつて、出雲の大神を拜み終つて...
そこでその御子が一夜ヒナガ姫と結婚なさいました。その時...
丹波の四女王
――丹波地方に傳わつた説話が取りあげられたものであろう。――
天皇はまたその皇后サホ姫の申し上げたままに、ミチノウシ...
時じくの香の木の實
――タヂマモリの子孫の家に傳えられた説話。――
また天皇、三宅の連等の祖先のタヂマモリを常世の國に遣し...
またその皇后ヒバス姫の命の時に、石棺作りをお定めになり...
ページ名: