古事記の成立(Historical)
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古事記の成立
古事記は「帝紀」と「旧辞」からなる、という津田左右吉氏以...
一
古事記の成立事情は、古事記序文の解釈から、稗田阿礼が誦習...
古事記の序文から、問題の箇所を引用しておこう(読み下しは...
ここに天皇詔りたまひしく、「朕聞きたまへらく、『諸家...
この序文に対する理解は、津田左右吉によるものが今も支配的...
(1)諸家に帝紀及び本辞(旧辞)が伝えられていたこと。
(2)此の諸家の伝え有っているものは、それに検覈を加えて...
(3)官府の権威を以て定説を作る計画であったこと。
(4)阿礼が古記録を誦習したこと、此の誦習は成就したけれ...
(5)安万侶は其の阿礼の誦習したものによってこの古事記を...
まず、第一の論点に関し、津田は、以下のように述べる。
此の上表のうちにも、帝紀本辞と連称してあるほかに、帝...
ここに古事記の成立に関する現在の通説が凝縮されていると言...
二
私が、このような理解に疑念をいだくのは、古事記序文の以下...
ここに、旧辞の誤り忤へるを惜しみ、先紀の謬り錯れるを...
ここでは、太安万侶が撰録したのは、「勅語の旧辞」だと言っ...
ただここで一つ解し難いのは、上表に「稗田阿礼所誦之勅...
つまり、津田は、(1)古事記は現に「帝紀」部分と「旧辞」部分...
(1)に関しては、あくまで津田の古事記分析の結果に依存してお...
津田は、古事記序文において帝紀―帝皇日継―先紀、本辞―旧辞が...
逆に、一旦、古事記は「旧辞」のみから構成される、と言って...
三
古事記が「帝紀」と「旧辞」という二つの原史料から成る、と...
だから、古事記の撰録は、阿礼の誦んだものが或る一本ず...
のみならず、勅命を以て一私人たる安万侶にここにいった...
しかしながら、「帝紀」と「旧辞」という二つの書物を一つに...
ここに天之日矛、その妻の遁げしことを聞きて、すなはち...
このように、説話と系譜とが巧みに結合されている場合は少な...
また、既に記紀の間の系譜の違いは、多くの論者の指摘すると...
また、津田や後の研究(例えば、武田祐吉『古事記研究一―帝紀...
古事記の文学作品としての完成度の高さは、既に多くの文学者...
四
津田の個々の指摘に関しては、今も傾聴すべきことが多く、そ...
1、太安万侶の仕事は、期間・人員・序文の内容から言って、...
2、稗田阿礼は、一つの「帝皇日継」と「先代旧辞」を誦習し...
3、太安万侶・稗田阿礼の仕事は、修史という国家的事業の準...
4、修史の目的は、「帝紀」や「旧辞」に誤りが多く、入り乱...
だから、太安万侶が、たった一つの、「帝紀」と「旧辞」の結...
従って、津田に端を発する「帝紀=系譜」説は、その根拠を失...
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古事記の成立
古事記は「帝紀」と「旧辞」からなる、という津田左右吉氏以...
一
古事記の成立事情は、古事記序文の解釈から、稗田阿礼が誦習...
古事記の序文から、問題の箇所を引用しておこう(読み下しは...
ここに天皇詔りたまひしく、「朕聞きたまへらく、『諸家...
この序文に対する理解は、津田左右吉によるものが今も支配的...
(1)諸家に帝紀及び本辞(旧辞)が伝えられていたこと。
(2)此の諸家の伝え有っているものは、それに検覈を加えて...
(3)官府の権威を以て定説を作る計画であったこと。
(4)阿礼が古記録を誦習したこと、此の誦習は成就したけれ...
(5)安万侶は其の阿礼の誦習したものによってこの古事記を...
まず、第一の論点に関し、津田は、以下のように述べる。
此の上表のうちにも、帝紀本辞と連称してあるほかに、帝...
ここに古事記の成立に関する現在の通説が凝縮されていると言...
二
私が、このような理解に疑念をいだくのは、古事記序文の以下...
ここに、旧辞の誤り忤へるを惜しみ、先紀の謬り錯れるを...
ここでは、太安万侶が撰録したのは、「勅語の旧辞」だと言っ...
ただここで一つ解し難いのは、上表に「稗田阿礼所誦之勅...
つまり、津田は、(1)古事記は現に「帝紀」部分と「旧辞」部分...
(1)に関しては、あくまで津田の古事記分析の結果に依存してお...
津田は、古事記序文において帝紀―帝皇日継―先紀、本辞―旧辞が...
逆に、一旦、古事記は「旧辞」のみから構成される、と言って...
三
古事記が「帝紀」と「旧辞」という二つの原史料から成る、と...
だから、古事記の撰録は、阿礼の誦んだものが或る一本ず...
のみならず、勅命を以て一私人たる安万侶にここにいった...
しかしながら、「帝紀」と「旧辞」という二つの書物を一つに...
ここに天之日矛、その妻の遁げしことを聞きて、すなはち...
このように、説話と系譜とが巧みに結合されている場合は少な...
また、既に記紀の間の系譜の違いは、多くの論者の指摘すると...
また、津田や後の研究(例えば、武田祐吉『古事記研究一―帝紀...
古事記の文学作品としての完成度の高さは、既に多くの文学者...
四
津田の個々の指摘に関しては、今も傾聴すべきことが多く、そ...
1、太安万侶の仕事は、期間・人員・序文の内容から言って、...
2、稗田阿礼は、一つの「帝皇日継」と「先代旧辞」を誦習し...
3、太安万侶・稗田阿礼の仕事は、修史という国家的事業の準...
4、修史の目的は、「帝紀」や「旧辞」に誤りが多く、入り乱...
だから、太安万侶が、たった一つの、「帝紀」と「旧辞」の結...
従って、津田に端を発する「帝紀=系譜」説は、その根拠を失...
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