toast/bake/grill/roastの意味・ニュアンス・使い方の違い
2021/7/14 英単語 エイカラ編集部
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ローストビーフ
日本語は、オノマトペや修飾語の数は多いものの、動詞は意外と種類が少なく済んでしまう言語かもしれません。対して英語は「どのように」というところまで動詞に含まれている場合も多く、従って動詞自体の数が多い。
今回はそんな単語の一つである、日本語で言うところの「焼く」と言う単語についてどのような単語が存在し、どのように使い分けるのかをご紹介したいと思います。
ちなみにこの「焼く」はお料理の場面で登場する場合です。「日焼け」などの焼く、ではありません。
エイカラ編集部
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「焼く」と言う中でも、実際の動作として最も短いのがこのToastです。薄切り パンの「トースト」はすでに日本語と言ってしまってもいいと思いますが、焼くと言う行為の中でも表面だけをさっと焦がす程度に焼く、と言う意味合いを持つのがこの単語です。炙る(あぶる)、または煎る(いる)と言い換えても良いかもしれません。
実際どんなものを焼くと、Toastになるのかと言うと、パンのトーストはもちろんですがアーモンドなど、ナッツ類の薄切りをカリッと仕上げる、という時などにもこのToastを使います。
Bakeryなどとも言うように、日本でいうパン屋さんで扱うような「オーブンで焼いて出来上がる」食品にはこのBakeを使います。具体的には、パン、ケーキやクッキーなどの焼き菓子などです。このカテゴリでは、ベーキングパウダーを使って作るものは全部Bakeと覚えておくといいかもしれません。
また、ベークド・ポテトなど「オーブンで焼いて出来上がる」料理もここに入ります。オーブンに長時間入れないと出来上がらない、というのも覚えるための一つのヒントですね。
グリル、と聞くと意外とオーブンをイメージしてしまう人も多そうですが、これは「直火で焼く」調理法を指します。ハンバーガーやグリルドチキン、お魚の網焼きなどは全てこのGrillです。ちなみに「炭火焼き」は”Charcoal grill”と言います。ほとんど直訳ですね。
調理されて出てきたものに網目がついていたらGrillである、と覚えるのが覚えやすいかもしれません。
Roastと聞くと、真っ先に思い浮かぶのがロースト・ビーフでしょうか。そうでなくても、肉の塊をオーブンで焼いたものを頭に思い浮かべる人も多いかもしれません。その通りで、Roastも「オーブンを使って焼く」調理法です。ただ、Bakeよりも温度が高く、短時間で終了するのが多いことでしょうか。
例えばベークド・ポテトなら、ジャガイモを丸ごとアルミホイルで包んで1時間以上オーブンで焼きますが、ポテトのローストなら切ったジャガイモをベークド・ポテトよりも高温で、半分程度の時間で焼き上げます。
ちなみに「オーブンで焼く」にはもう一つ、Broilという単語もあります。こちらはさらに高温で短時間、表面を焦がしつつ高温でさっと焼く、というようなイメージです。
ですから英語圏で製造されたオーブンを見ると、ダイヤルのところにBake、Roast、Broilの順番で調理温度域の表示がされています。
「grill」と「broil」は、両方とも「(熱で)焼く」と言う意味を持ちますが、熱の加え方に違いがあります。バーベキューのように熱が下から加えられる焼き方の場合、「grill」が使用されます。一方、オーブンのように熱が上から加えられる焼き方の場合、「broil」が使用されます。尚、「broil」は一般的にじか火ではなく、オーブンの電気発熱体で加熱が行われます。また、「grill」では、グリル(網)の焼き目が付きますが、「broil」ではそのような焼き目は付きません。
他の主な熱を使った調理法に使用される動詞:
bake = オーブンで焼く(熱気により)
blanch = 湯通しする
boil = 茹でる
braise = 蒸し煮
fry = 油で揚げる
pan fry = フライパンで炒める
poach =(沸騰直前の温度で)ゆでる
roast = 炙る
sear = 表面を焦がす
simmer = 煮る
steam = 蒸す
おわりに
日本語ならば「こんがり焼く」「さっと焼く」「焼き目がつくまで焼く」など色々な言葉で「焼く」という動詞を飾り立てて表現するところですが、英語だと動詞自身にそれらが含まれているのが面白いですね。英語のレシピサイトや料理本を見るときに、ぜひ参考にしてください!
ちなみに「日焼け」の焼くは”Tan”です。